ドラクエ4武器屋に最強ライバル出現!正体はトルネコよりもチートな妻ネネ
これはとあるバイト店員が、世界一の武器商人を目指して旅に出た物語。
(ドラクエ4 第3章)
ネタキャラとして馬鹿にされているトルネコはどんな人なの?
トルネコの評判とは?
今日はそんなトルネコついて書いていきます。
それでは、ご覧ください。
はじめに紹介
まずはドラクエ4を知らない方のために、トルネコについて簡単に紹介します。
もうそんなの知ってるよ!って方は、読み飛ばして次の章へ!
トルネコ
自分の店を持つことを夢見た一人のオッサン。
開店資金を調達するため、しょっちゅう店をサボってモンスターからお金をむしり取り、ダンジョンのお宝を盗んでお金を稼ぎ、挙句の果てには愛妻弁当すらも売り払うお金の亡者。
どうしようもない男である。
戦闘面では弱すぎて役に立たないが、遊び人や盗賊の技を覚えるため意外と便利。
とくに、「くちぶえ」や相手からアイテムを盗む技(一定確率でランダム)は重宝する。
それから、本作品ではそれほど活躍してないくせに、勝ち組であるのが腹立たしい。
年下の美人妻とイケメンの息子がおり、更にはスピンオフ作品のおかげで大出世している。
ネネ
トルネコの妻。
かなりの美人で、なぜトルネコと結婚したのか分からないほど良い人。
とにかくトルネコが羨ましい。
お店を構えた後は店員として働き、トルネコもびっくりなほどの手腕を見せる。
なぜか新品の買値よりも高値で売ることができ、どうやっているのかは永遠の謎である。
更には銀行を営んだり、なんでもできる。
ポポロ
トルネコの息子。
イケメンで、将来はかなり格好良くなりそうな顔立ちをしている。
おそらく(というか間違いなく)、ネネの遺伝を色濃く受け継いだのであろう。
スピンオフ作品で大人気に。
モンスターを仲間にすることができる、ドラクエでは珍しいキャラ。
以上、説明おしまい!
それではここから、私が考えるトルネコの新たな一面についてお話していきます。
エンドールの武器商人
俺はエンドールで武器屋を営んでいる。
もうかれこれ数十年ほど経つであろうか。
そこそこのベテランである。
俺の店は繁盛していた時期もあるが、決して順風満帆なものではなかった。
不況で倒産しかけたこともあるし、リーマンショックや大震災も経験している。
しかし、それでも何とか店を続けてこられた。
これも長年培ってきた商人としての経験のおかげであろう。
そんな逆境を乗り越えてきた俺に、今回また新たなピンチが訪れている。
それも過去最大級の倒産危機だ。
さすがに今回ばかりはもうダメかもしれない。
今日はそんな不憫な俺の愚痴を聞いてほしい。
トルネコ出現
あの男がやってきたのは突然だった。
聞いたこともないような田舎町からやってきた商人で、名をトルネコというらしい。
あいつはやってきて直ぐに王様に気に入られ、この町で店を出す許可をもらった。
そして隠居したがっているじいさんから店を買い取り、なんと俺の店のすぐ近くで武器屋を始めやがったのだ。
これはもう喧嘩を売っているとしか思えない。
聞けばあいつは元バイト店員。
自分で店を持ったこともない男だそうだ。
多少武器には詳しいのかもしれないが、経営やマーケティング力、その他いろいろのビジネスの基礎がなっちゃいない。
武器屋数十年の俺から言わせてもらえば、バイト員に毛が生えた程度。
恐るに足りない存在だ。
こっちには馴染みの仕入先がある。
長年武器を買ってくださっているお得意さんもいる。
あんな素人に、商売ベテランの俺が何を恐れる必要があるだろうか?
商売のライバルが現れようが、正々堂々勝負して売上で買ってみせる!
そう思っていたんだ。
最強のライバル
あいつの店が開店後、僅か数日足らずで頭角を現し始める。
何故か毎日たくさんの客が押し寄せてくるのだ。
戦士も武道家も魔法使いも僧侶も。
それに遊び人や魔物使いまでも。
そしてついには、俺のお得意さんまでもがあいつの店に流れていった。
どこから湧いてきたのか分からないほどの客の多さになった。
あいつの店に訪れた客は皆、何かしら武器を買って帰っていく。
成約率100%というから驚きだ。
しかも毎日品切れ品続出。
仕入れれば仕入れた分だけすべて売れる。
これは何かがおかしい。
もはやチート級だ。
俺は隠された原因を探るべく、防具屋の店主と一緒に、あいつの店を調査することにした。
ビジネスの基本
調査をする前にいくつかおさらいしておこう。
ビジネスには基本がある。
いくら良い商品ばかり仕入れたところで、この基本ができていないと商売は成り立たない。
それほど重要なことだ。
例えばだが、店舗の立地、競合店・協力店、顧客視点、広告・宣伝などがある。
防具屋の店主と一緒に1つずつ見ていこう。
もしかしたらあらが見つかるかもしれない。
店舗の立地
「あいつの店の位置は端っこだな。交通アクセスはバツっと。」
「じゃあ俺の防具屋が勝ちだな。町に入って直ぐの、目に付きやすい場所にある。それに宿屋の目の前だから荷物を運ぶのも一番楽だぞ。」
「いや、俺の武器屋だって負けてないぞ?一番町の中心に近い場所、つまり中心街ってことだからな。」
「人通りはどうだ?」
「これは可もなく不可もなく。俺達とどっこいどっこいだろう。」
「他の項目はどうだ?例えば駐車スペースとかは?」
「馬を停められる場所もないし、それ以外の項目だってせいぜい引き分けだ。俺達と大差なさそうだ。」
「じゃあなぜあいつの店だけ繁盛しているんだ?他に何かカラクリがあるのか?」
「もう少し調べてみよう。」
競合店・協力店
「あいつの店には協力店はないはずだよな?」
「そうだな。決まった仕入先もないし、2号店とか姉妹店もないはずだ。」
「それに近くには俺たちみたいなベテランの競合店もいるぞ。」
「また他にカラクリがありそうだな。」
顧客視点
「顧客視点は、お客様の立場になって考えることが重要だよな。」
「店の分かりやすさ、入りやすさ、居心地などなど奥が深い。ベテランの俺達だって勉強中なくらいだからな。」
「あんなオッサンにそんな芸当ができるとは到底思えないがな。」
「全くだ。あいつは自分のことしか考えてなさそうだからな。」
「それに見てみろよ。」
「あいつの店の入り口、カメラアングルを180度回転させないと気づかない位置にあるぞ?」
「本当だな。それに俺たちと違って看板すらねえ。」
「これじゃあ店なのか住宅なのかも見分けがつかねえよ。」
「ガラス張りになってるわけでもないから中の様子も分からないし、新規のお客さんはまず入りにくいだろう。」
「外からでは何を売っているのかも分からないし、それに料金だってバカ高いと聞いたぞ。」
「じゃあ何であいつの店には客が多いんだよ?」
「もしかしたらあいつの店は居心地が良いのかもな。」
「それと俺達の店には屋根がないのが原因じゃないか?ほぼ外だし。」
「いや。この世界は雨も雪も降らなければ、寒いこともないから関係ないはずだ。」
「じゃあエアコン&Wi-Fi完備とか?」
「この世界にそんなものはない。」
「じゃあ何であいつの店だけ客が多いんだよ?」
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広告・宣伝
「あいつの店は宣伝でもして客寄せしているんじゃないか?」
「いや、していないはずだ。」
「でもかなり有名みたいだな。」
「それはトルネコブランドだろ。きっと全国のドラクエファンがこぞって買いに来るんだよ。」
「なんだよそれ、卑怯じゃねえか。」
「だからあいつは厄介なんだ。存在自体がチートなんだよ。」
「それにしても、この客の多さは異常だぞ。」
「他にも外観から分かることもあるかもしれんが、核心は店に入ってみなければ分からんかもな。」
「じゃあ入ってみるか?」
「正気か?でも、そうすれば何か分かるかもしれん。」
「正体を隠して潜入捜査してみよう。」
二人は一度家に帰ると変装し、トルネコの店に入っていく。
トルネコの店に潜入捜査
「いらっしゃいませ~」
二人が店に入ると、そこには綺麗な若い女性が出迎える。
どうやらトルネコはいないようだ。
この綺麗な女性を見ただけで繁盛している理由が分かったような気もするが、男たちは一応聞いてみることにした。
「すみません。ここはトルネコさんのお店と伺ったのですが。」
「トルネコは今出かけております。基本的にこの店は私が対応しておりますので、もし御用があるのでしたら夜にでもまたいらしてください。」
「ということは、実質この店はあなたが経営しているのですか?」
「仕入れは担当しておりませんが、販売は私ですね。365日、年中無休で私が対応いたします。」
「そういうことでしたか。」
「あなた方、武器屋と防具屋の方たちですよね?」
「バレてましたか?」
「はい、私は一度でも見たことのあるお方の顔は絶対に忘れませんので。」
「それに同じ町に住んでいるというのに、分からないわけがないじゃないですか。」
(心の声:トルネコと違って人間ができてやがる!)
「何か他にも調べたいことがあったのでは?例えば売上のこととか。」
(心の声:なぜバレた??)
「そこまでバレているのなら担当直入に聞きましょう。なぜこの店はあんなに繁盛しているのですか?」
「全ては気配り・心配りです。」
「それだけですか?」
「はい。あと強いて言えば、武器を買っていただいた方にはお手製のお弁当をお配りしております。」
「お弁当ですか。それは美味しいのですか?」
「武器を買って頂ければ分かりますよ?」
「お姉さん商売上手ですね。」
「いえいえ。」
「それじゃあ、こんぼうを1つください。」
「ごめんなさい。こんぼうはうちにはありません。」
「じゃあ、ひのきのぼうを。」
「ごめんなさい。それも今品切れ中でして。代わりにこちらの破壊の鉄球なんていかがでしょうか?」
「今なら買値65000Gの5割増しで、97500ゴールドぽっきりです。」
「うっ、随分と高いですね。」
「お気に召さないようでしたら、こちらのはぐれメタルの鎧なんてどうでしょう?きっとお客様のような屈強な殿方にはお似合いですよ?」
「それでもちょっとだけ高いですね。」
「買ってくださらないのですね?(うるうる)」
「もし買ってくだされば、他にも売上アップの秘訣をお教えするのに。」
「も、もう少し安い商品はないのですか?」
「それならこちらに・・・」
二人はネネに言葉巧みに武器を買わされていく。
帰り道
「いやー、良いことを聞けたな。これで俺たちも売上アップ間違いなしだ。」
「それよりお前、その両手に持ってるものなんだよ。」
「はっ!知らない間に色々と買わされてたぜ。気づかなかった。」
「無意識かよ。」
「恐ろしい話術だな。もはや洗脳か?」
「そんなことより、お前もめちゃくちゃ買わされてるじゃねえか。しかもお前防具屋のくせに武器ばっかりじゃねえか。」
「断りきれなくて、ついな。」
「何がついだよ。その量はついじゃねえよ。」
「うるさいな。」
「それにしてもあの人、めちゃくちゃ美人で良い人だったな。」
「きっとあの人目当ての客がいっぱいなんだろうな。」
(ネネは結婚していることを言っていない。)
「そういえばあの人、随分と若く見えたけどバイトかな?」
(見た目の割に歳をとっていることも言っていない。)
「俺、狙っちゃおうかな。」
(トルネコと結婚済みなので望みはない。)
「なあ、明日また買い物しにこようぜ?」
「奇遇だな。俺もそう言おうと思ってたんだ。」
「でも俺の方が先に考えてたんだからな。」
「いーや、俺のほうが絶対先だ。」
「じゃあ明日、開店時間にここで集合な。」
「寝坊するなよ。」
「お前こそ。」
そう言って帰宅していく男二人の後ろ姿は、青春時代を謳歌している少年のように見えたとか見えないとか。
男たちの実ることのない恋は始まったばかり。
完
補足:ネネのスペック
【スキル】
顔:◎
年齢:ーーー
話術:◎
料理:◎(おまけのお弁当が大好評)
接客力:○
武器知識;☓
経営知識:☓
値下げ交渉:☓(全て買値の1.5倍)
武器配達:☓(力がなくて運べない)
商品取り寄せ:☓(店舗内の現物限り)
【実績】
成約率100%
リピート率100%
総評
武器屋も経営知識もないくせに凄い才能の持ち主。
まさにチート級。
同業者のライバルからすれば、最強最悪の店長である。
もし近くに店を出されたら、まず間違いなく客を根こそぎ盗られて破産の道を辿ることになるので注意が必要。
しかし、本当におそろしいのは、やはり主人公のトルネコである。
この男はネネの才能にいち早く気づき、裏で操っている。
つまり、ネネは無自覚で悪気なくやってるだけ。
全てはトルネコの描いた計画通りに進んでいたのだ。
武器屋と防具屋の店主が恋に落ちて貢ぎ出したのも計算通り。
何とも悪いヤツである。
トルネコシリーズ一覧
【それ以外のドラクエキャラ紹介】
それから、他のドラクエキャラ紹介を見たい方はこちらから。
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